会社設立のメリットと会社設立の流れ【2025年版】

会社設立

会社設立をご検討されている方々にとって、必要な手続きや会社設立までの流れについての情報は重要です。
特に法人化や起業を目指す方々にとって、株式会社の設立方法を理解することは不可欠です。
そこで、本記事では法人化や起業を検討中の方々に向けて、株式会社設立の手続きと流れを詳しく解説いたします。
具体的な手続きや必要な書類について分かりやすく説明し、スムーズな設立をサポートいたします。
会社設立手続きのステップバイステップの解説を通じて、会社設立への理解を深めましょう。

会社設立のメリット

会社を設立することには多くのメリットがあります。以下に、会社設立の主なメリットをご紹介します。

法的な存在としての保護

会社は法的な存在として認識され、個人と会社の財産や責任が分離されます。個人資産の保護や責任の限定化が可能となり、経営上のリスクを抑えることができます。

資金調達の容易さ

個人事業と比較して、法人の場合、資金や財産の管理は会計や記録の面で厳密に行われます。
会社の財務状況や資産状況が明確に把握され、報告書や財務諸表を通じて金融機関に提供されることが一般的です。
金融機関はこのような情報をもとに、融資の可否や金利の設定などを判断するため、融資を受ける際に金融機関が迅速に資産を把握できる利点があります。
これにより、融資の判断が容易になる可能性があります。
ただし、個人事業主であっても適切な会計処理や徹底した帳簿管理を行い、財務状況を明確に示すことができれば、資金調達の可能性は十分にあります。

金融機関からの融資以外にも、会社は株式発行により株主や投資家からの出資や出資者への株式譲渡を通じて資金を調達することができます。
このように、法人は、さまざまな資金調達手段を活用できるため、事業の成長や拡大に向けた柔軟性が高まります。

信頼性の向上

会社を設立する際は、一定の基準を満たす必要があり、また、住所や代表者名、資本金の額、役員などの詳細を記載した書類を法務局に提出し、登記する必要があります。
これにより、取引先の企業などからは、しっかりと法人化に向けて準備を行っていると認識され、信頼を得ることができます。
顧客や取引先、ビジネスパートナーとの信頼関係を築く上で、法人格を持つ会社としての存在は重要です。
法務局への書類提出と登記手続きを正確かつ適切に行うことで、あなたの事業が法的に保護され、信頼性が高まります。

節税につながる

個人事業と比較して、株式会社の場合は、所得税率の差による節税が可能です。
個人事業の場合、課税所得が900万円を超えると最高税率が45%になりますが、一方で法人の場合、最大で23%程度となります。

さらに、個人事業主が会社を設立することによって節税の恩恵を受けられるのは、一般的に個人事業主の課税所得が330万円を超える場合です。
このタイミングで個人の所得税率と住民税率が法人税を上回るため、法人設立は有利となります。

したがって、節税の観点からも法人化することはメリットがあると言えます。
会社設立によって税金負担を軽減することができ、事業の収益を最大限に活用することができます。

ただし、個別の状況や税制には多くの要素が関与するため、具体的な節税効果を評価する際には専門家のアドバイスを受けることが重要です。
税制改正や法律の変更にも注意しながら、最適な節税戦略を検討することをおすすめいたします。

持続性と事業継続性

会社は個人の経営者に依存することなく、組織としての持続性を持ちます。
経営者の変動や後継者問題による事業の中断リスクを低減し、事業継続性を確保できます。

人材の確保とモチベーション向上

会社は従業員を雇用することができ、優秀な人材を確保しやすくなります。
また、従業員に対する報酬や福利厚生、キャリアパスの提供などにより、モチベーションの向上や人材の定着を図ることができます。

決算月を自由に設定可能

個人事業主は、会計年度を1月1日から12月31日までの1年間とすることが一般的です。
これにより、決算月は12月になります。
しかし、法人の場合、事業年度の決算時期を自由に設定することができます。
そのため、業務が忙しい時期を避けて決算事務を行うことができるという大きなメリットがあります。

例えば、特定の業種では年末や年度末が繁忙期となり、多忙な業務が発生することがあります。
このような場合、個人事業主は年度末の決算作業に追われることになりますが、法人の場合は事業年度を自由に設定することができるため、繁忙期を避けて決算業務を行うことができます。

事業年度の決算時期を自由に設定することにより、業務のスムーズな運営や効率化が図れます。
決算作業に十分な時間やリソースを割くことができるため、正確で詳細な財務情報の作成や税務申告の準備が可能となります。
また、決算月を自由に設定することで、会計士や税理士などの専門家とのスケジュール調整もしやすくなります。

このように、法人の場合は事業年度の決算時期を自由に設定できるため、業務の負担を軽減し、効率的な決算業務を行うことができます。
決算月の柔軟性は、事業の円滑な運営と経営戦略の立案において重要な要素となります。

相続税対策

会社設立は相続税対策にも有効な手段です。
個人事業の場合、経営者が亡くなると、その個人の財産全体が相続の対象となります。
しかし、会社を設立することによって、相続財産の分配や相続時の財産評価の面でメリットが得られます。
特に、相続財産が多額で税率が高くなる場合には効果的です。

会社設立による相続税対策のメリットは以下の点にあります。

財産分散の可能性

会社は個人の所有財産とは別の法人として存在するため、個人の財産とは独立して評価されます。
相続時には、会社の株式や資産が相続財産となり、個人の財産とは分離されます。
これにより、相続財産の分散や管理が容易になります。

相続時の財産評価の優遇

会社の株式や資産は、相続時には特定の評価ルールが適用されます。
一般的には、会社の評価には割引率や持ち分法則が適用され、財産評価が相対的に低くなる場合があります。
これにより、相続税の支払い額が軽減される可能性があります。

事業継続性の確保

会社の設立によって、事業の継続性が確保されます。
個人事業の場合、経営者の死亡により事業が停止する可能性がありますが、会社としての法的存在としての継続性があるため、事業が存続しやすくなります。

相続税対策は個人の財産保護や税金の最適化に重要な要素です。
会社設立によって相続税の負担を軽減し、財産評価の優遇を受けることができます。
ただし、相続税に関するルールや税制は個別の状況によって異なるため、専門家のアドバイスや税務の確認を受けることが重要です。
最適な相続税対策を行い、財産の保全や家族の将来を守ること

これらのメリットは、会社設立によって事業を展開する際に享受できるものです。
ただし、会社設立には手続きや責任が伴うため、設立前に専門家やアドバイザーと相談し、適切な判断を行うことが重要です。

会社設立の流れ

会社設立に必要な情報を決める

会社を設立するためには、いくつかの基礎情報を確定する必要があります。
会社設立の決意が固まったら、以下の項目について詳細を決めましょう。
これらの情報は、後で作成する定款(ていかん)にも必要な重要な事項です。

会社形態

会社の形態を決定します。例えば、合同会社、株式会社、有限会社などから選ぶことができます。

商号(会社名)

会社の名前を考えます。これは、会社を一意に識別するために重要です。

事業目的

会社が行う事業の目的や目標を定めます。具体的にどのような業務を行うのか、どの市場をターゲットにするのかを明確にします。

本店所在地

会社の本拠地となる場所を指定します。法的な要件に基づいて、正確な住所を記載する必要があります。

資本金

会社の設立時に必要な資金の額を決めます。これは、会社の活動や事業展開に必要な資金を確保するためのものです。

会社設立日

会社の正式な設立日を決定します。この日から会社の法的な存在が始まります。

会計年度

会社の会計年度を設定します。通常は1年間ですが、特定の理由により異なる期間を設定することもあります。

役員や株主の構成

会社の役員や株主の構成を決めます。役員は会社の経営に関与し、株主は会社の所有者です。役員の人数や役割、株主の持分などを具体的に定めます。

以上が、会社設立に必要な基礎情報の一部です。これらの情報をしっかりと確定させることは、将来の会社の運営や法的な義務を果たす上で非常に重要です。

会社の実印を作成する

会社の実印を作成する際には、市販の印鑑とは異なり、専門の業者に依頼する必要があります。
実印の作成には、専門の業者に依頼することが一般的です。業者は印鑑の素材やデザイン、サイズなどを選ぶことができます。実印は会社の公的な証明に使用されるため、品質や信頼性が求められます。

実印は登記簿謄本や印鑑証明書などの重要な書類に押印するため、その管理には十分な注意が必要です。

実印を作成するためには、まず法務局で登録を行う必要があります。
この際には、印鑑届書が必要になります。
ただし、2021年2月15日に法改正が施行され、オンラインで設立登記を行う場合は、印鑑の届出は任意となり実印の登録手続きは必須ではなくなりました。

しかし、実印は会社の重要な文書に使用されるため、依然として多くの企業が実印の作成と登録を行っています。

定款を作成する

定款(ていかん)とは、会社の目的や事業内容、役員の任期などを明確に規定した書類です。
会社を設立する際には、定款の作成が必要となります。

定款には、会社法によって定められた一定の基準に基づいて記載される内容があります。
特に、事業目的や商号といった「絶対的記載事項」は、必ず定款に記載しなければならない項目です。
これらの項目が定款に欠けていると、定款自体が無効とされる可能性があるため、注意が必要です。

定款を作成した後は、製本を行います。
通常は3部作成することが一般的です。
そして、作成した定款をプリンターで出力し、ページごとに順番に並べます。その後、左端をホチキスで止めることでまとめます。

さらに、各見開きページには発起人の実印を割印として押します。
最後のページの発起人の欄には実印を押印することで、定款の完成となります。

以上が、定款の作成手順についての詳細です。
定款は会社の設立において重要な書類であり、法的な効力を持つため、正確かつ適切に作成することが求められます。

定款を公証役場で認証する

株式会社の設立に際しては、作成した定款を公証人役場に提出し、認証を受ける必要があります。
認証手続きは予約制であり、会社の本店所在地にある公証役場に連絡して公証人との訪問日時を決める必要があります。
認証手続きをスムーズに進めるために、以下の書類を用意しましょう。

定款:3部
発起人全員の3ヶ月以内に発行された印鑑登録証明書:各1通
発起人全員の実印
認証手数料:30,000〜50,000円(資本金額によって異なる)
謄本代:定款の枚数×250円(現金)
収入印紙:40,000円
委任状(代理人が申請する場合)
訪問前に、定款をFAXや郵送で送付すると、公証人が事前に内容を確認してくれるため、当日の手続きがスムーズに進められます。

なお、定款の認証は「株式会社」「一般社団法人」「一般財団法人」の3つの形態に限られます。
合同会社の場合は認証手続きは必要ありません。

上記は紙で作成した定款の手続きに関する説明であり、また、電子定款というオンラインで定款を電子的に認証する方法も存在します。
電子定款の場合、40,000円の収入印紙代が不要というメリットがありますが、電子定款を作成するためには専用のソフトウェアなどを購入する必要が生じます。
したがって、電子認証の方法の方が逆に高くつく可能性もあるため、注意が必要です。

資本金を振り込む

定款の認証手続きが完了したら、次に資本金の振り込み(払い込み)を行います。
一般的には銀行振込によって支払われることが多く、その際には別途振込手数料がかかることがあります。

ただし、この段階ではまだ法人口座を開設することができないため、振込先は発起人の個人口座を使用する必要があります。
発起人とは、会社設立手続きを行う人のことを指します。

支払いが完了したら、資本金の支払いを証明するために、以下の書類のコピーを取って保管しておきましょう。
これらの書類は後日の登記申請時に必要となりますので、大切に保管してください。

・銀行通帳の表紙と1ページ目のコピー
・資本金の振込内容が記載されているページのコピー

以上の書類は、資本金の払い込みを証明するための重要な資料です。
登記申請時には提出が求められるため、失くさないように注意して保管しておきましょう。

必要書類を用意し法務局に登記申請する

会社設立のために、書類の準備が整ったら法務局で登記申請を行う必要があります。
登記申請には、以下の10種類の書類が必要です。

1.登記申請書
2.登録免許税分の収入印紙を貼り付けた納付用台紙
3.定款
4.発起人の決定書
5.設立時取締役の就任承諾書
6.設立時代表取締役の就任承諾書
7.設立時取締役の印鑑証明書
8.資本金の払込があったことを証する書面
9.印鑑届出書
10.「登記すべき事項」を記載した書面または保存したCD-R

印鑑届書には、法人印と個人印の押印が必要です。
そのため、登記申請に必要な書類を準備する前に、会社の印鑑を作成しておくことが重要です。

登記申請は、書類に不備がなければ通常約10日で登記完了となります。
ただし、もし不備があった場合には、申請した役所から連絡があります。
登記完了の連絡は直接されないため、注意が必要です。

まとめ

本記事では、会社設立のメリットと会社設立の流れについてご紹介いたしました。

ご紹介しました通り、株式会社を設立する際には、多くの煩雑な手続きが必要です。
会社設立の方法を理解していれば、個人でも手続きすることは可能ですが、定款の作成や認証、法人登記の申請などには時間と手間がかかります。
専門家に依頼すると報酬がかかりますが、その代わりに自分自身は経営や事業推進に集中することができます。

もし会社設立を検討しているなら、司法書士や税理士などの専門家に一度相談してみることをおすすめいたします。
専門知識がなく会社設立を進めると会社設立自体が遅れるだけでなく、会社としての活動ができなくなる可能性もあるため、コストパフォーマンスも考慮し専門家に依頼することがベターです。

司法書士は法務局での登記申請などを代行することができ、税理士は会社設立後の税務署とのやり取りをスムーズに進めることができます。
登記が完了し会社を設立した後も、税務署などへの届出が必要になります。
手続きを怠ると、会社の信用性に悪影響を及ぼすだけでなく、予期しない損失を被る可能性もあります。
また、会社としての活動がスタートした後も、年度末には決算作業や決算申告なども必要です。

このように会社設立をご検討されている方は、先ずは専門家にご相談してみてはいかがでしょうか。

Megumi.H /税理士コンサルタント・ライター

Megumi.H /税理士コンサルタント・ライター

様々な税理士事務所や会計事務所のITトータルコーディネイトをサポート。 事務所に対しインターネットの活用やDXを推進。経営企画や営業戦略なども支援。 税理士事務所や会計事務所に関するコンサルティングとライティングに強みを持つ。

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